シャイアン・ジャクソンを応援するブログ

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ハルボウ「メトロポリス」

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 最近はシャーリイ・ジャクスンを読んでいますが、創元推理文庫の名著復活という帯とジャケットにひかれて「メトロポリス」を買ってしまいました。

 いやあー大げさで中身には?がいっぱいつくような形容詞だらけで、とても読み通せる小説ではありませんでした。それでも主人公でない登場人物の行動やなんかは面白いのですが、無理して読むことはありません。

 翻訳の前川道介さんはラングを中心とした読みやすい解説を書いていて、「メトロポリス」が自分に合わないのは翻訳のせいでもなさそうです。始まりのオルガンの演奏をたかだかオルガンに巨人が丸い天井に、、、この部分は新訳の酒寄進一さんでも同じような表現ですから原文がそうなんでしょう。

 もうひとつ訳文に、着るものとして「着物」という言葉を選んでいることがあります。せめて「る」をいれて「着る物」とでもしてくれるといいんですが。今までで「着物」を服の意味で使用した小説は、自分が読んだ中では「地霊・パンドラの箱」、「ハツカネズミと人間」とこの「メトロポリス」がありました。「地霊・パンドラの箱」はもうしょうがないとあきらめています。ただ、日本で上演されるものとしての前提があったでしょうから。

 そしてジャクスン(今だったらシャーリィー・ジャクソンとでも表記するのでしょうか、)の本に戻ると、ほっとする自分がいます。

 

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