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「風と共に去りぬ」:荒このみ訳

 ついに買ってしまいました。昔の河出書房で出版されていた、大久保康雄訳に心はひかれるのですが、なんにせよ出回っているのは古い本ばかりで、許せるものではありません。調べてみると新潮社版の新訳は、あまりにもくだけすぎて、という評判でこちらにしたわけです。

 まだ第1巻だけですが、大久保康雄さんが上品に包んでさらっと過ぎて行った箇所が、上品さはそのままに詳細さを加えられていて、はっとする箇所がいくつもありました。

 したがって双子のタールトン兄弟や、チャールズ・ハミルトンにも心が持っていかれたりしました。

 特筆すべきは表記で、"Ashley"がアシュリーときちんとなされているところです。アシュレイやアシュレーではありません。

 氏名で"ey"となっているのはほとんどがイーという発音なのですが、なぜかローマ字読みが普及しまくっています。Audreyはオードリーだし、Toveyはトーヴィーで、Stanleyはスタンリーなのです。