マイケル・ファインスタインの声

　シャイアン・ジャクソンは俳優なので、（好みはあるでしょうが！）どの角度から写しても絵になるヴィジュアルをしています。ですが、普通、歌手はそうではありません。
　いい例が、このマイケル・ファインスタインで、この「The power of Two」のＣＤはシャイアン・ジャクソンと二人で、ソロとデュエットを聞かせるもので、買う前は、マイケル・ファインスタインのしゃべる声が妙に気に障って躊躇していたんですが、幸いにも歌声は普通で、慣れると楽器のように聞こえて気にならなくなりました。

　どこまでも真っ直ぐに伸びるシャイアン・ジャクソンの声と、ふわっと暗く漂うマイケル・ファインスタインの声は、微妙なハーモニーとなって、気に入ったアルバムになってまいりました。

　ただ、マイケル・ファインスタインが甘いマスクをしているというのは異議があります。ＣＤ表面の写真こそそれなりに写っていますが、裏面では受け口のただのおっさんにしか見えません。自然に歳をとってしわのできた顔こそ美しいと思います。